“やりたいこと”がなくても、転職していい──キャリアは、歩きながら見えてくる

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「転職したい。でも、やりたいことがない自分が情けない」

目標がないまま転職するのって、
なんとなく“不純”な感じがして気が引ける。
面接でも、正直に「やりたいことが分かりません」なんて言えない。

「自分の軸がないのに転職していいのか?」
「そんな自分が動いても、また同じことを繰り返すんじゃないか?」

そんなふうに、自責と行動の間で迷っているあなたへ。
結論から言えば、“やりたいこと”がなくても、転職していいんです。

この記事では、キャリアにおける“偶然の力”と、
模索しながら進むことの価値を、一緒に考えてみます。


なぜ「やりたいことがないとダメ」だと思い込んでしまうのか?

社会が“目標を持つこと”を過剰に美化してきたから

  • 自己分析で「軸」を持とう
  • 面接で「志望動機」を語ろう
  • キャリアプランを5年後まで考えよう

就活や転職活動を通じて、
「やりたいことがない=ダメなこと」という空気を刷り込まれた人は少なくありません。

でも本当に大事なのは、やりたいことの“有無”じゃなく、“自分の現在地”を正直に捉えているかどうか。


キャリアにおいて“偶然”はむしろ正常

多くの人は、「やってみた結果」から道が開けている

✅ 実際によくある流れ

  • 「たまたま配属された部署で向いてることに気づいた」
  • 「上司に薦められてやった仕事が今の専門分野」
  • 「興味ないと思ってた業界で、自分らしく働けている」

これは、“計画”ではなく“偶発”の連続。
実はこうしたキャリアのことを、「プランド・ハップンスタンス理論(計画された偶発性)」と呼びます。

キャリアは計画通りに進まない。
むしろ、行動したからこそ“やりたいこと”に出会えるのがリアルなんです。


やりたいことがないときの転職軸はどう考える?

「やりたいこと」より「避けたいこと」に注目してみよう

  • 理不尽な上司はもう嫌だ
  • 終電まで働くのは限界
  • 孤立感が強い職場には戻りたくない

「これ以上、ここにいたくない」も立派な転職理由。
ネガティブな動機でも、それが“行動の引き金”になるなら十分に正当です。

もしくは、「こうなれたらいいな」という“仮説”ベースでもOK

  • 「データを使う仕事って面白そう」
  • 「もっと裁量ある環境なら違ったかも」
  • 「異業種でも自分の経験は使えるかな?」

こうした“ゆるやかな期待”を試してみる場所として、転職は最適です。
明確な目標がなくても、“仮説を試す行動”は、キャリアにおいてとても大切なステップなんです。


よくある誤解:「やりたいことがない人はまた辞める」は本当か?

大事なのは「自分で選んだかどうか」

たしかに、なんとなく転職した結果、また合わずに辞める…という例もゼロではありません。
でもそれは、「やりたいことがなかったから」ではなく、
「選び方に納得がなかったから」です。

✅ こんなふうに考えてみてください

  • 転職理由は「逃げ」でもいい。でも「どこへ向かうか」を自分で決めよう
  • 「なんとなく誘われたから」ではなく、「今の自分で選んだ」と思えることが大事

つまり、やりたいことがなくても、自分の意思で“方向”を決めたかどうかが、転職成功の分かれ道なんです。


まとめ:“やりたいこと”は、動いた先に見つかる

「やりたいことがないまま転職していいの?」
そんな不安を抱える人に、はっきり伝えたいことがあります。

やりたいことがなくても、転職していい。 むしろ、動いたからこそ見える景色がある。

  • キャリアのほとんどは“偶然”でできている
  • 「避けたいこと」や「仮説」から動いていい
  • 大事なのは“行動に納得できるかどうか”

道がないなら、歩きながらつくっていい。
進んだ先で、「あ、これだったんだ」と思える瞬間が、きっと待っています。

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この記事を書いた人

Masakiのアバター Masaki カイロスキャリア編集長

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