はじめに:なぜ「次の一手」が見えなくなるのか
今の職場に限界を感じている。
けれど、転職したいかと聞かれれば、自信をもって「YES」とは言えない。
──そんな“もやもや”を抱えていませんか?
「今の会社は違う気がする。でも、次に何をしたいかがわからない」。
これは、焦って動いてはいけないサインでもあります。
でも、立ち止まり続けるのもしんどい。
だからこそ今日は、「キャリアの次が見えないときの動き方」について、一緒に考えてみませんか?
なぜ“今→次”の思考は詰まりやすいのか?
キャリアを考えるとき、多くの人が「今できること」から「次の選択肢」を探そうとします。
これは悪いことではありません。ただ、問題なのはこの発想が“視野を狭めてしまう”リスクがあるということです。
たとえば、営業職のあなたが「転職するなら、また営業かな…」と無意識に考えてしまう。
でも実は、営業経験で培った「調整力」や「提案力」は、マーケティングやカスタマーサクセスにも応用できる可能性がある。
つまり、“今→次”ではなく、“今→可能性”の視点で見ないと、選択肢はいつまでも広がらないのです。
「拡張的思考」でキャリアの視野を開く
拡張的思考とは?
「今あるスキルや経験」が、どのように別のフィールドに応用できるかを探る視点です。
たとえば以下のような思考展開がそれにあたります:
- 営業→プロダクトマネージャー:現場の声を最も理解している立場として、開発に活かせる
- カスタマーサポート→UXデザイナー:ユーザーの声に最も触れてきた経験を、UI改善に活かせる
このように、「その職種のまま」考えるのではなく、「経験の抽象度を上げて」、再定義していくことが大切です。
キャリアを“横に開く”3つのステップ
1. “今までやったこと”を分解して棚卸しする
職歴をそのまま並べるだけでは、強みは見えません。
以下のように、行動ベースで分解しましょう。
- 【Before】営業3年
- 【After】新規提案80件、顧客ヒアリング月30件、社内調整で新規連携フロー構築
すると、「調整力」「抽象的ニーズの言語化力」など、今まで気づかなかった強みが見えてきます。
2. 他者視点を取り入れて“使える強み”に変換する
自分の中だけで考えると、どうしても「普通のこと」だと思い込みがち。
信頼できる人に、「自分の強みって何だと思う?」と聞いてみましょう。
実際、転職面接でも「自分の強み」と「他人が認識する強み」が一致しているほうが説得力があることが多いです。
3. 興味ベースで“次のフィールド”を仮設定する
ここでようやく、「じゃあ次、どこを目指そうか?」のフェーズです。
でも、「決める」必要はありません。あくまで“仮”でOK。
- マーケティングに興味がある→まずnoteで情報発信してみる
- 人事に興味がある→副業で採用代行のアシスタントをやってみる
行動を通じて“肌感”を得ることで、徐々に輪郭が見えてきます。
「次が読めない」状態を責めないで
ここまで読んできて、もしかすると「自分には応用できるようなスキルがない」と感じた人もいるかもしれません。
でも安心してください。
キャリアに迷うことは、むしろ“ちゃんと考えている証拠”です。
そして、「次の一手が読めない」というのは、まだたくさんの可能性がある証拠でもあります。
まとめ:「一歩先」ではなく「一歩横」に踏み出してみる
キャリアは、階段のように「上がる」ものだと私たちは教わってきました。
でも実際は、横に広がっていくものです。
そして、その横の一歩が、結果的に“上”につながることだってある。
あなたのキャリアに“正解”はありません。
ただし、“可能性の広げ方”には、ちょっとしたコツがあります。
ぜひ今日、この記事を読んだあとに、
自分のキャリアを「横から見てみる」時間をとってみてください。
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